そして、その後は、5月4日の『マダム・バタフライー蝶々夫人』です。
バタフライは日本女性が米国男性に裏切られるという内容から、皆さんが「感じよくなーい、」とか「そんなひどい話みたくなーい。」という声も過去に良く聞きました。
確かに感じよくないです(笑)。
米国海軍のピンカートンは、シンガーの解釈によっては、最低のバカ男。
まあ、でもオペラでテノール役に知的なものを求めるのは、間違いなんだけど(笑)
私もオペラを聴き始めた時は、この題材と、リリカル過ぎる音楽が女性のフェミニン度を期待されてるようで、正直、苦手なオペラでした。
でも、聴いていくと、音楽的には、この『マダム・バタフライ』、プッチーニのどの作品よりも優れている作品。いやあああープッチーニ、すごい!と感嘆してしまいます。
場を高める劇的な音楽つくりは、横に出る作曲家はいません。
で、やはり絶対皆さんとこのオペラを学び、一緒に観に行きたい、「気分が悪くなる題材」を皆さんと見直し、劇音楽、そして映画音楽の基礎ともなっているプッチーニの最高作品を堪能したいと常に思っていました。
プッチーニの有名作品は、ここ20年ぐらい、「誰も寝てはならぬ」のアリアのおかげで、トゥーランドットがダントツなようですね。
でも、『マダムバタフライ』こそが、究極のプッチーニのオペラであり、多くのソプラノが絶対に歌いたい役、としてあげているのが、蝶々さんです。
本作品のメットの演出は最近のモダン演出に比べると比較的オーソドックス。
でも、浄瑠璃を使ったり、漆のように黒い舞台で際立つ美しい動きがあったりと、美的センスを楽しませてくれます。
キャストは、主役の蝶々さんに、オペラ界で歌唱力、演技力、そしてビジュアルが揃い、最も注目されているソプラノの一人、アスミック・グレゴリアン。
アスミックは、今回が待望のアメリカデビューです。
本来は2021年頃にMet Opera デビューが決まっていたのですが、コロナで無しに。
日本には、今年の5月ーメットでの公演の後に、コンサートで日本デビューします。
でもでも、やっぱり、オペラシンガーは、コンサートもよいけど、オペラの中でその役を歌う姿を堪能したいですね。
なので、このチャンスに一緒にアスミックを聴きに行きましょう!
詳細は以下:
観劇日程:5月4日(土)8時PM 開演
参加費:$254 (含まれるもの)オーケストラプライム席+予習2回+感想会+資料等
予習クラス開催日:4月2週目以降で、ご参加の方と相談して日程を決めます。
お申込み締め切り:3月10日(又はご連絡ください)
お申込みは、お名前、メルアド、携帯番号をご記入の上、
まで。
メットの来シーズン演目発表は2月22日!
もうWikiに予想が出てますが、公式の発表はやっぱり待ち遠しい。
演目は、まあまあ(私の大好きなIl Trovatoreがあるらしい)みたいだけれど、やっぱりキャスト。
今シーズン作品は素晴らしいけれど、キャストで、YayとNayを経験したので、やっぱりキャストがよくなきゃ、ダメだわーと再確認しました。
どのオペラとは言わないけど、、、いや、言います。
『ナブッコ』。大好きなおぺらなのに。。。。
あれは、ヴェルディが泣くでしょ、ってほど酷かった。
キャストがNayだと、オケもNayになるんだなーと、つくづく実感。
やっぱりキャストが素晴らしくて、それをうまく引っ張っていく素晴らしい指揮者だと、もうコーラスも、オケも脇役もみんな活性化して、素晴らしエネルギーが生まれるんですよね。
これって、オペラだけじゃないはず。
でも、生ステージで、体が楽器のシンガーには、そのシナジーがほんとにはっきりでてきちゃう。
オケもそれを受けて、ダラーっとなっちゃったりするんですよね。やっぱり人間だし。
なので、ひたすら良いシンガーがやってくるのを祈ってます(ってもう決まってるんだけど)。
発表されたら、また是非おしゃべりしましょう!
では、アメリカ北東部は、大雪注意報が出てますね。
皆さん、暖かくしてお過ごしください。
ステッソン陽子